日頃の私たちは、比べられたり競争を強いられるシーンが多いと思います。「蒼の彼方のフォーリズム」では、競い合うことの楽しさが学べます。
競争を避けているあなた、競争を楽しめないあなたに絶対的にオススメしたい!
画像引用: https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000001561
©sprite/fairys
サウンドノベルゲーム/恋愛アドベンチャーゲームを最近プレイしていないなと思ってPS4のゲームを漁っていたら発見した本作「蒼の彼方のフォーリズム」
どの評価サイトみても評価が高かったので購入して現在プレイ中です。
ざっくりした感想を言わせていただくと「熱くて展開が面白い!」スポーツにかける少年少女の物語ですが、それぞれの設定がしっかりしていることがあり、めちゃくちゃのめりこめる超面白い作品です。
Amazonのレビューでは「恋愛アドベンチャーを初めてプレイする人にオススメ」と評されていた通り、確かに癖がなく王道の展開を繰り広げていきます。
本作の登場人物たちは、フライングサーカスという競技を行っていく中でそれぞれの壁にぶつかり苦悩します。
- 自分自身より圧倒的にすごい実力と才能を持った人間と出会い挫折する。
- 自分自身の能力の限界を感じ、自信を喪失する。
- 自分の可能性を信じられずに、目標を見失う。
などなど、スポ根ではありきたりの展開ですが王道で面白いです。ホント。
主人公はコーチ役として困難を抱えた選手達のマネジメントを行います。攻略ヒロイン4人ほどいるのですが、それぞれのルートで専属コーチとして活躍しヒロインと一心同体で進んでいきます。
全ルートそれぞれの面白さがあるので一つ一つ紹介していきます。
コンテンツ
有坂真白√
おい!みてくれよ!
真白だぜ!真白だぜ!
可愛いだろ!可愛んだよ!
可愛いんだよ! pic.twitter.com/pF26hgFGoF— 🍏青りんご🍏@真白・莉佳FC (@Aorinngo_maru) November 23, 2018
主人公の所属するフラインサーカス(FC)部で最弱の金髪ツインテールっ子の有坂真白。本人もその自覚あり、目標は低めで「一回は勝つこと。」
才能がない部類に入る選手。それなのに部活を続けているのは大好きな先輩(鳶沢みさき)がFC部にいるから。
夏の大会でやる気を失い、退部寸前のみさきを引き止めるためにFCで強くなることを心に誓い努力を続ける彼女はどんなパフォーマンスを見せるのか・・・。
他の√に比べてあまり印象には残らなかったけど、スルーするには勿体無い面白さはあった。
どんなに頑張っても、強くなれなくて負けてばっかりで悔しい思いばかりしている真白が表向き強がって影でひっそり泣いている姿を見つけた時は泣いた。
悔しくてやるせなくなっても「努力する楽しさ」を忘れない、そんな姿勢を見せてくれる素敵なエピソードだった。
市ノ瀬莉佳√
莉佳のやわらかい表情はNo.1です!
もうなんで、こんなに可愛いの!俺の周り可愛い子だらけで幸せだよ pic.twitter.com/0XEp0Xmg5M
— 🍏青りんご🍏@真白・莉佳FC (@Aorinngo_maru) November 24, 2018
他校の優等生で主人公の隣に引っ越してきた女の子、市ノ瀬莉佳。
その真面目な性格から伺える通り、FCのプレイも飛行姿勢も基本に沿った優等生スタイル。それゆえに癖のあるプレーヤーと対戦する時は苦労する。能力はあるが中々、勝ち上がれない苦労人。
反則プレイを繰り返し、FCの対戦を荒らすプレイヤーに目をつけられている。そのプレイヤーに焚きつけられた莉佳だが、優等生プレイの彼女に勝てる見込みが薄い。
他校の選手ながらも、主人公の通う学校のFC部に訪れ、変則的なプレーヤーと対戦を重ねることで勝利を目指す。
ストーリー自体の面白さはそこそこ。他のルートと比べて、悔しさとかドロドロとした汚い感情が露わになるシーンが少なくて一番スッキリしていた印象。
でも、莉佳ルートの最終戦が一番綺麗でカッコよかった。あの美しい試合を見るために攻略する価値があると思った。
「優等生プレイ」みたいなバカにされた印象があったけど、最終戦で「憧れられるプレイ」に昇華できたところが良かった。
鳶沢みさき√
「勉強会ってさ、よく聞くけどあれ本当に効果あんの?集団現実逃避じゃなくて?」by鳶沢みさき 蒼の彼方のフォーリズムpic.twitter.com/2pM3TsONz7
— 基本エロゲ、ギャルゲ、アニメ名言BOT (@erogenomeigen) December 18, 2015
勉強・運動なんでもできる、天才型プレイヤー「鳶沢みさき。」FCの経験もある模様で、FC部発足当初からエースプレイヤーとして活躍する。
やる気があるのかないのか、とにかくパフォーマンスにムラ毛のある選手。
夏のFCの大会で圧倒的に強いプレイヤーとの遭遇して自信を失った上、自分より弱いと思っていた仲間の圧倒的センスの高さに恐怖を感じ、自分自身の強さと期待値を信じられなくなった。そしてFC部を退部する。
そんな彼女に主人公は自分自身の影を重ねた。そして、「彼女を立ち上がらせることで自分自身も立ち上がりたい」と奮起し、FC秋の大会優勝を目指す。
本作通して爽やかな印象だけれども、みさき√は毛色が違う。他人のもつ才能に対しての挫折と嫉妬の感情を細やかに描いていて真っ正面にぶつかっていくシナリオ。
自分自身の可能性を信じれなくなって努力を重ねるのが怖くなり、程の良い言い訳をして逃げたり、努力しても拭いきれない焦りの気持ちに押し潰されそうになったりする。
主人公のコーチとしての能力が問われた√だったと思う。個人的にはみさき√一番好き。秋の大会での乾戦・明日香戦は本当に手に汗を握った。
倉科明日香√
「なにもできないこともそうですけど、なにも一生懸命になれることがなかったことの方がすごく惨めで、悲しかったような気がします。」by倉科明日香 蒼の彼方のフォーリズムpic.twitter.com/JPbRiYPx3P
— 基本エロゲ、ギャルゲ、アニメ名言BOT (@erogenomeigen) November 17, 2018
主人公の通う学校にきた転校生。転校初日の登校途中に主人公に出会い、空を飛ぶ楽しさを教えてもらう。それ以来、主人公にゾッコンだがそこまで態度には出さない。
とにかく「空を飛ぶ楽しさ」をいつだって忘れない、とにかく一生懸命な王道ヒロイン。
最初は空を飛ぶこともままならなかったが圧倒的センスの良さと吸収力でFCの大会優勝候補に名乗りをあげる。そしてそんな彼女を破壊しに圧倒的ライバルが立ち上がる。
倉科明日香と主人公、そして部のみんなでライバルに打ち勝つことを目標に立ち上がる。
明日香ルートは「熱くなれること」の素晴らしさを教えてくれる、素敵なルートだった。
本作で明日香は実際、二つのことに熱くなっていたと思う。一つが「空を飛ぶこと」、二つ目が「空を飛ぶことを教えてくれた人」(主人公)のこと。
どのルートを選んだとしても明日香の気持ちは揺らいでない。
実際、どのルートに進んだとしても主人公とヒロインに対して明日香が分かりやすく嫉妬するシーンがあり本当に主人公のことが大好きなんだと分かる。そして、どのルートにおいてもFCの実力はピカイチであり、あるルートにおいては最大の壁として立ちはだかる。
そんな明日香に登場人物だけでなくプレイヤーもかなり感化される。自分自身の可能性を信じらるようになる素敵なストーリーだった。
個人的に印象に残ったシーン・セリフ
これを聞き流しながら読んでいただきたい。
競争に対するメンタリティ
- 「負けず嫌いすぎて土俵にも立たない。」
- 「メンタルだけは強くあれ。誰よりも楽しんでやるって気持ちが重要なんだ。」
- 「勝ちたいって気持ちが好きなんだ。」
自分と他の人との差を感じたとき。
「結局、他人から見える自分っていうのは自己研鑽した自分だけで、自分の本質は自分しか知らない。」
「積み重ねだよ、最初から大きい山なんて登れない、だけど段階をつけていけばだいたい頂上にたどり着くもんだ」
「初めのうちは人のものが羨ましくてしょうがないけどさ、いつか自分が手に入れたものが誇れるようになれたらいい、生まれ変わってもまた自分に生まれたいみたいな。」