【解答編】この世界の謎を解ける?「ひぐらしのなく頃に」シリーズを振り返る。

本投稿は「ひぐらしのなく頃に」作品のネタバレが含まれております。
解決編に関して主に取り上げています。
出題編に関しては、こちらを参照ください。

出題編の投稿で触れなかった、解決編のストーリーに関しての投稿です。

出題編で触れた謎の答えに関して触れています。「ひぐらしのなく頃に奉」で取り扱われているシナリオ感想を含めています。

解決編

ひぐらしのなく頃に作品は大きく分けて「出題編・解答編・番外編」の3つがあります。

解答編では、出題編で展開された謎に関しての答えが暗示されています。なので解答編をみることでほとんどの謎の答えがわかる形になっております。

また、解答編では「誰も死なないエンディング」を目指して奮闘する圭一、梨花、レナ、詩音、沙都子、魅音を見ることができます。

ミステリー感があるシナリオもありますが、熱い展開が多いので、出題編と解答編とでは作品の雰囲気が全く異なります。

目明し編

綿流し編の解答編に当たる、目明し編。

綿流し編のストーリーを詩音視点で語っている本作は、ひぐらしのなく頃にシリーズの中でも最も恐ろしく、最も悲しいストーリーです。

綿流し編が恋愛ドラマ感があったさっぱりとした雰囲気だったのに、目明し編はドロドロで色んな意味で痛い作品でした。

ただ、そんな目明し編は一番人気なような気がしてます。笑

綿流し編では、魅音が主犯のようにとらえられていましたが見事な双子トリック。

実は魅音が詩音で、詩音が魅音でした。

うん、「どっちがどっちだよ」と言いたくなるのも分かります。でも目明し編を見ると、どっちがどっちだか丸わかりでした。

基本的には「綿流し編の詩音」が「沙都子・魅音・鬼婆(+梨花)」の殺害を実行してます。沙都子の殺害方法が残虐すぎてトラウマになります。

詩音は、悟史(沙都子の兄)のことが好きでした。しかし、悟史はオヤシロサマの祟りの被害者となり失踪します。

詩音は、オヤシロサマの祟りを実行していると考えられる園崎家の人間を殺害し、悟史の失踪に間接的にかかわった沙都子や梨花の殺害も行っています。

しかし、誰を殺害しても悟史につながるヒントは何一つとして得られなかったわけです。そんな、どうしようもない詩音のラストに涙を流す人は少なくなかったと思います。

個人的に、中盤は終始グロテスクで目を閉じたくなるような展開がほとんどでした。終盤ではむなしさにすごく泣けました。屈指の泣きエピソードです。

詩音が沙都子と仲良くできなかった自分自身を悔やんでいることに涙がでます。

本シナリオで、綿流し編の謎はほとんど解決しますが、雛見沢村の謎に関する答えは何一つ得ることができませんでした。

罪滅し編

次の主人公は竜宮レナです。

本シナリオでは、竜宮レナの家庭に降りかかる不幸の種を取り除くために殺人を行ってしまう竜宮レナが疑心暗鬼に陥っていく過程を描いています。

本シナリオで竜宮レナは、沙都子の義父とその愛人をバラバラにしますが、その殺害を圭一達・友人に目撃されてしまいます。

しかし、圭一達はそんなレナを拒絶することしませんでした。しかし、竜宮レナは誰も信用することができず疑心暗鬼のまま学校に爆弾を設置し、テロを実行します。

この、テロの展開が非常に熱い!ひぐらしのなく頃に、屈指の面白さです。学校の屋根で、生死をかけた竜宮レナと前原圭一の戦いには、感動がとまりません。

罪滅し編では、梨花が「ひぐらしのなく頃に」の世界をループしている超人的な存在であることが暗示されています。

彼女は、様々な「ひぐらしのなく頃に」の展開を知っているのですが昭和58年の綿流しの前後で必ず何者かに殺害されています。

梨花が言うには「罪滅し編」の展開は彼女にとってはじめてだった模様です。そして、罪滅し編では、梨花と同様にほかの展開の記憶を保持する人間が登場し始めています。

皆殺し編

主人公がついに、古手梨花に移ります。彼女がループしている「ひぐらしのなく頃に」の世界の中で、いままでに見なかったような新しい展開をみせているのが皆殺し編です。

皆殺し編では、詩音が圭一や魅音の通う学校に頻繁に登場しています。また、ほかのメンバー(特に沙都子)とも仲良くしているので新鮮な展開となっています。

本シナリオでは、祟殺し編や憑落し編でみた沙都子の苦労の解決にあたっています。沙都子の義父からの虐待をうける沙都子をどのように救うのか、詩音を含むメンバー全員で平和的解決策を探します。

本作では、雛見沢の壊滅の原因と梨花の殺害の主犯者が明らかになります。

村の診療所で働いている人々は、実は雛見沢で「雛見沢症候群」と言われる「疑心暗鬼・パニック・自殺」を引き起こす雛見沢特有の症候群の研究をしている人たちでした。

この研究を指揮していたのが「鷹野三四」という、雛見沢の祟りを面白おかしく展開していたミステリアスな女性です。

彼女は、オヤシロサマの祟りの加担者です。自信の死体を偽装し、指示に従わない同僚を殺害したりしています。

これをオヤシロサマの祟りとして吹聴していたことが明らかとなります。

また皆殺し編では雛見沢の村人を学校に集めて毒ガスで全員殺害し、村の壊滅を演出しています。火山ガスで壊滅したと言われていた雛見沢村は、高野三四率いる軍団によって人工的壊滅があったということです。

また、梨花の惨殺をおこなっていたのも彼女です。梨花は、雛見沢症候群の発祥のトリガーとなる女王の立場として考えられていたのです・・・。

皆殺し編のヒントで、竜宮レナが残したハムスターの謎が解けます。

彼女は、「生きた」ハムスターを箱にいれて流したのですが途中でハムスターが死んでしまった模様です。火山ガスで人々で人が死んでいるのに、ハムスターが生きているのはおかしいという竜宮レナの「ダイイングメッセージ」でした。

また、皆殺し編では梨花と行動を共にするオヤシロサマ・羽入の存在が明らかになります。彼女は、梨花が繰り返し殺害されている事実を共有しており梨花を見守っています。

いちおう、幽霊的なポジションで実体をもちません・・・。

梨花が殺害されるたびに、世界を巻き戻している原因も羽入にあるといわれています。

皆殺し編の世界では、梨花の友人たちがループされた世界の記憶を保持しており、梨花と共に惨劇が起きるのを回避していきます。

しかし、鷹野三四の圧倒的軍事力から逃げ切ることはできず。全滅します。むろん、村も壊滅してしまうのです。

皆殺し編では、文字通り皆殺しな現実が明らかになったわけです。

澪尽し編

ゲームオリジナルシナリオであり、最終話的なポジションのストーリーです。

澪尽し編では、再び梨花を主人公に「雛見沢村での惨劇」の回避のために圭一を主とした仲間達と奮闘する姿が描かれています。

本ストーリーでは、これまでに「ひぐらしのなく頃に」のストーリーに出てきた人物が全員登場し、惨劇の回避を手伝います。

皆殺し編の時点で、ひぐらしのなく頃にで起きた謎のほとんどの答えが出ているので、本シナリオはハッピーエンドを創るための、「お祭り的な展開」です。

なので、熱い見ごたえのあるやりとりや戦闘が楽しめます。鷹野三四の軍事力を抑えるのに役立った沙都子のトラップが痛快だったりします。

しかし、本作では羽入の存在が消えます。羽入は鷹野三四をまもるために銃弾を受けて存在が消えるのです。誰一人として欠けることのない世界を目指した羽入の決死の行動でした。

仲間達との絆の大切さ、また諦めない意志の強さをもった梨花たちは惨劇を回避します。

そして、平和な雛見沢の日常を取り戻しました。

EDで流れた曲「Friend」は屈指の名曲に思えました

「悲しみの雨には 傘をさせばいいと あの日々が教えてくれる」

祭囃し編

澪尽し編のオリジナルシナリオに当たる、祭囃し編。

おおまかな話の流れは同じです。雛見沢と梨花に起きる惨劇を回避するために奮闘するストーリーになります。

しかし、今回は、羽入が人間としての実体をもって参戦します!

驚きの展開ですよね。

羽入も梨花の仲間の一人として、惨劇を回避するために尽力します。本シナリオでは、羽入は消滅することなく梨花と共に、昭和58年の夏を乗り越えることに成功します。

祭囃し編では、惨劇の演出者である鷹野三四の幼少期の壮絶な苦労と、大量殺人者として活躍するまでの流れが明らかになります。わりと、トラウマになるストーリーで、耐性の無い人には辛すぎる話でした。

そして彼女は、戦争の被害者の一人だったことが明らかとなりました。彼女も救われるべき人の一人だったんですよね・・・。

祭囃し編が「ひぐらしのなく頃に」シリーズのラストエピソードにあたります。

出題編のミステリー・サスペンスな雰囲気から一転して熱く・感動する大団円のエピソードになっております。

ひぐらしのなく頃に 出題・解決編の感想

ひぐらしのなく頃にでは人と人との関係性に関して学べることがいっぱいあったような作品だったと思いました。

疑心暗鬼で殺し合いにまで発展した彼らですが、友達のありかたとか信じられる存在の大切さだったり、いろいろと考えさせられます。

特に魅音は達観している存在でした。彼女は仲間にいろいろな隠し事があった存在でしたが、そんな彼女が残した個人的名言があります。

園崎魅音

「言いたくないことを言わないで何が悪いわけ?人には話したくないことや辛いこと、悲しいこと、失敗したことや思い出したくないことがたくさんある。それを全部打ち明けないと仲間と呼べないんなら、私ゃそんな仲間はいらないね。」

古手梨花

「・・・圭一。打ち明けなくていいことと、打ち明けなくてはならないことは違いますのです。罪は許しを得るために打ち明けなくてはならない。でも、打ち明けて許された罪は、もう打ち明ける必要はないのですよ?」

北条沙都子

「そうですわね。・・・だって圭一さんは、ちゃんとお巡りさんのところにいって、怒られてきたんでございましょう。それで償いをして許してもらえたなら、それで圭一さんの罪はおしまいですわよ。」

園崎魅音

「自首して、その結果を受け容れたなら、それで圭ちゃんのお勤めは終わりだよ。もちろん、圭ちゃんが罪の十字架を背負い続けることはとても大切なこと。二度と過ちを繰り返さないよう、常に胸に刻み続けるのは正しいことだよ。・・・でもね、それは圭ちゃんが自戒することであって、打ち明けなくちゃいけないことではない。」

園崎魅音

「無菌室の試験管の中で育った人間でもない限り、人の人生は試行錯誤の繰り返しだと思う。良いことも悪いことも、色々なことを繰り返して成長して、それで最後の最後に素晴らしい人間になれればいいんじゃない?いいことも悪いことも、全てとても大切な経験なんだと思う。それは誰でも同じで、圭ちゃんだけじゃない、私にも沙都子にも梨花ちゃんにも。いやいや、クラスの全員にも当てはまることなんだよ。」

引用:
https://sakuhindb.com/pj/6_A5ABA5A4A5CDA5EBA1A6A5C9A5A5A1A6A5E9A5D5A5A1A5C6A5A3/200905191.html

そういう考え方があるんだなと、ちょっと安心しました。

「ひぐらしのなく頃に」の登場人物はみな、過ちや後悔を繰り返した存在です。そんな彼らが口にする言葉に胸を打たれることは決して少なくなかったと思います。

惨劇だけが目立ちがちな本作ですが、素敵なメッセージがたくさん込められていたことを決して忘れません。記憶を消して、一からプレイしたくなるくらい魅力がたくさん詰まった作品でした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする